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販売促進とパッケージデザイン事例『珍しいパッケージデザインで口コミ効果を生むアイディア』

販売促進とパッケージデザイン事例『珍しいパッケージデザインで口コミ効果を生むアイディア』

商品名:Fit’s (フィッツ)
会社名:株式会社ロッテ
キャンペーンURL:http://lotte-fits.jp/dq30th/

株式会社ロッテは、2016年8月~2017年2月までの期間、「Fit’s×ドラゴンクエスト30周年キャンペーン」を行います。

ドラゴンクエスト(以下、ドラクエ)は、今年30周年を迎えた国民的ゲーム。それにちなんで、8月23日にはドラクエの人気キャラクター「スライム」と「メタルスライム」を連想させるフレーバーのFit’sが発売されました。

Fit’s×ドラゴンクエスト30周年キャンペーンのパッケージデザイン
Fit’s×ドラゴンクエスト30周年キャンペーンのパッケージデザイン

パッケージはもちろんのこと、包み紙にもスライムのイラストが印刷されています。

Fit’s×ドラゴンクエスト30周年キャンペーンのパッケージデザイン(包み紙)

食べ終わったガムを包めば、スライムを作ることができる仕組み。またパッケージの裏面は、ゲーム画面風になっているので、包んだスライムを乗せれば、ドラクエの世界をジオラマとして再現することができます。

パッケージ内側の「スライムマーク」を集めれば、豪華なドラクエグッズがもらえるキャンペーンも行われています。

このキャンペーンにおける販売促進の狙い

(1) SNSアカウントをフォローしてもらうことにより「商品のリピート買い」が期待できる

8月23日から9月30日まで、公式サイトにおいて「包み紙スライム王 決定戦」(http://lotte-fits.jp/dq30th/cp/)というキャンペーンが開催されていました。Twitter上に投稿した「包み紙スライム」の写真において、優秀な作品には商品が送られます。

作品を応募するには、Fit’sの公式アカウントをフォローする必要があるので、キャンペーン期間中、ユーザーは常にFit’sの情報を目にすることになります。また、公式サイトに掲載されている「包み紙スライム」の作品は、ドラクエ好きならば保存をしたくなってしまうような力作ばかりです。ユーザーは、ツイートや保存した画像を見返して、「また、Fit’sを食べてみようかな」と思うこともあるのではないでしょうか。

(2) 限定パッケージによって、「新規顧客の獲得」が期待できる

ドラクエファンのメインの年齢層は、30代以上(※)と推測されますが、その世代で、ガム(特に、甘いガム)を噛む人は少ないです。パッケージ目当てにFit’sを買ったドラクエファンが、Fit’sのおいしさに気づく、ということもあるでしょう。Twitterでも、「スライムのパッケージがほしくて、ひさしぶりにガムを買った」といったツイートが散見されます。

(※ 1977年に生まれた場合、高校3年生までにドラクエが6作リリースされていることになり、その中には社会現象にもなった「ドラゴンクエスト3」も含まれています。 参考サイト:http://webkit.seesaa.net/article/147454496.html

(3)購入者が周囲の人にFit’sをあげることにより、「商品の周知徹底」が期待できる

今回のキャンペーンのプレスリリース(http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000671.000002360.html)を見ると、「Fit’sは……いつもの仲良しメンバー(イツメン)とついつい話題にしたくなるようなコミュニケーションツールとしても人気があります」という一文が目に入ります。ガムは、友達にあげることの多いお菓子。ましてや、珍しいスライム柄のパッケージであれば、なおさら人にあげたくなってしまうでしょう。Fit’sをコミュニケーションのきっかけとして使ってもらうことによって、いっそう商品の周知徹底が図れるのです。

今回のキャンペーンのまとめ

今回のキャンペーンは、「ユーザー自身が、広告になる」のが最大の特徴です。SNSでは「包み紙スライム」の画像が毎日のようにアップされていますし、かわいらしいスライム柄のパッケージのガムは、思わず周囲の人にあげたくなってしまいます。また、包み紙には、たまに「キングスライム」「はぐれメタル」といったレアキャラクターの柄が混ざっており、そのことも話題を呼んでいるようです。ユーザーに、「友達と商品について話したい」と思わせることによって、口コミ効果を生んでいるキャンペーンともいえるでしょう。

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