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販売促進とパッケージデザイン事例『2つの商品をまとめ買いしてもらえるパッケージのアイディア』

販売促進とパッケージデザイン事例『2つの商品をまとめ買いしてもらえるパッケージのアイディア』

商品名:午後の紅茶 いちごティー / ポッキー クリーミーバニラ
会社名:キリンビバレッジ株式会社 / 江崎グリコ株式会社
キャンペーンURL:http://pocky.gogotea.jp/

キリンビバレッジ株式会社と江崎グリコ株式会社は、「午後の紅茶 いちごティー」と「ポッキー クリーミーバニラ」を2017年2月より発売しました。ポッキーを食べながら午後の紅茶を飲むと、まるでショートケーキのような味わいになるというコラボレーション商品です。

両社はこれまで、2015年2月に、アップルパイのような味が楽しめる「午後の紅茶 ほんのりシナモンのアップルティー」「ポッキーミディ バター華やぐぽってりカスタード」を発売。また、2016年2月には、レアチーズケーキのような味が楽しめる「午後の紅茶 恋のティーグルト」「ポッキーミディ 恋のレモン」を発売しており、今回の商品はコラボレーション企画第3弾となっています。

このキャンペーンにおける販売促進の狙い

2つの商品をまとめ買いしてもらうことができる

今回のキャンペーンの大きな狙いは、消費者に「午後の紅茶とポッキーを同時に買ってもらうこと」にあります。その狙いは、両者を一緒に食べると、ショートケーキ味になるという点にも反映されていますが、パッケージデザインにおいても、2つを同時に買ってもらおうとする工夫が見られます。

パッケージデザインの展開は、「午後の紅茶 いちごティー」「ポッキー クリーミーバニラ」それぞれ全4種類。午後の紅茶には「Pockyがボクを呼んでいる…」、ポッキーには「ショートケーキがつくれる午後の紅茶さがして~!」などと書かれており、お互いを呼び合うユニークなデザインとなっています。

また、2品を並べるとハートの絵柄が完成し、スマートフォンをかざせば、“おとぼけパティシエ”コンビのARムービーを見ることが可能。パッケージの組み合わせによって、全部で16種類のムービーが見られる仕組みとなっています。

例えば、初めは午後の紅茶のみを買おうとした人でも、パッケージに書かれた言葉を見て、ポッキーとの食べ合わせに興味を惹かれるということもあるのではないでしょうか。また、ARムービーを全種類見てみたいと感じる消費者もいるかもしれません。2つの商品を同時に買ってもらえる仕組みがたくさんのパッケージデザインなのです。

売り場に、商品をまとめて置いてもらうことができる

小売店によっては、今回の2つの商品を並べて販売しているようです。メーカーの担当者は、ビジネスメディア「ハーバー・ビジネス・オンライン」にて以下のように説明しています。

「バレンタインデー後の2月後半は、飲料・菓子ともに話題が少ない時期です。バレンタイン関連商品を撤収したあとのスペースに、何か話題となる商品を提供できないか、と考えていました。この戦略が幸いし、(コラボレーション企画の)第1弾では、多くのコンビニやスーパーの陳列スペースを獲得することができました。」(キリン/コーポレートコミュニケーション部)

※出典:「ハーバー・ビジネス・オンライン」「『ポッキー』×『午後の紅茶』――同業他社コラボ商品がバズった理由」https://hbol.jp/82427/2

2品を並べて、ハートの絵柄を完成させて販売すれば、バラバラの売り場に置くよりも、より商品は売れやすくなります。今回のキャンペーンは、バレンタイン商品撤収後の売り場スペースの余裕を見越した、戦略的な企画といえるでしょう。

今回のキャンペーンのまとめ

ビッグカメラとユニクロが共同出店した「ビックロ」をはじめ、近年注目されることの多い企業のコラボレーション企画。パッケージにおいても、コラボレーションであることを強調したデザインにすることで、より消費者に手に取ってもらいやすい商品づくりが可能になるのです。

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